瑞鳳は奇跡の木材アフリカンブラックウッドとの出会いから生まれました。
この材は時間と手間を掛けて磨き込んでゆくと初めは黒いだけの木肌が徐々に輝き始め最後には崇高ささえ感じる光沢を放つようになります。
そしてその美しさは位牌の材として最高のものだと確信しますし、堂々として揺るぎない姿は人生を悠々と謳歌された方にふさわしい記念碑となることでしょう。
桜地蔵
先日桜地蔵を納品したお客様からお祀りの様子を撮った写真を送っていただきました。
奥様の「ずっと以前からここに居られるような気がしています」の言葉通りお部屋の中にとても自然に納まっている桜地蔵を見ていると、私と宝飾、金工、友禅の作家4人で作り上げた作品が本当の〝仏様〟になったのだなと感じます。
そしてこの桜地蔵がご家族に受け継がれながら未来永劫に生き続ける姿が心に浮かんできて自然と涙がこみ上げてきました。
2016.9 位牌作家 三田一之
桜地蔵仕様
衣にはお客様の好きな桜と兎を友禅の着物作家に金蒔絵で描いてもらい、体内にはお骨や遺品を入れることができる真鍮製の骨壺が備えてあります。
そして額にはお客様が大切にされていた遺骨から作ったダイヤモンドをプラチナの台に入れてはめ込みました。
高さ:16.5㎝ 材質:アフリカンブラックウッド
アフリカンブラックウッド
アフリカンブラックウッドはアフリカ黒檀ともグラナディラとも呼ばれ、表面の数センチ奥からは深部に至るまで全体が黒褐色で木質は非常に硬く緻密で、無理な削り方をすれば彫刻刀が刃こぼれするほどですが、この瑞鳳に使う部分はさらに緻密な根元やコブの部分だけで原木からもほんの少ししか取れません。
それはこの貴重な部位でなければ瑞鳳で伝えたい〝深遠な黒と琥珀の世界観〟を表現できないからです。原産地アフリカでも準絶滅危惧種に指定されているほど希少な樹のさらに貴重な一部から瑞鳳は生まれます。
クラシックビューティー 古代の女神像
瑞鳳の姿は〝クラシックビューティー〟を基本としています。
これは古代の女神像などが持つ大きくゆったりとした豊穣の美のことで、現代でも自動車や女性のバッグに至るまでおよそ最高峰と呼ばれるもののほとんどにこのセンスが取り入れられておりその時代を越えたオーラは太古から人の心を捕らえてやまぬものです。
戒名も最近では字数も増え位牌の限られた狭い範囲に入れると文字が小さくなってしまうため敢えて横に広く縦に短くデザインしています。
そして読めることを基本にしながらも字の造形的な美しさを追求しています。またデザイン段階では細い線に繊細な表情が出せる万年筆を使い何度も試作を重ね、最後の彫りは手彫りにこだわり故人の永遠のお名前を一刀で刻んでおります。
フルオーダー価格
瑞鳳は専用の金襴の袋に入り
桐箱に納めた姿でお届けします
滋賀県大津市にある工房&ギャラリーに直接お越し頂くか、メールやお電話でのご注文となります。
何れにしてもまず最初にお話を聞かせていただきご要望などからラフデザインを起こし、お見積りさせていただきます(費用はかかりません)お見積りに納得頂いてからの本製作となります。
注)現在木材を乾燥させており制作は来年2016年からとなります。詳しくはHPでお知らせします。